納涼小噺



蚊に刺されやすい人の特徴

●体温が高い←37度の温度帯を感知する

●汗っかき←汗に含まれる乳酸の匂いを好む

●お酒をよく飲む←アルコールによって増加する二酸化炭素に寄ってくる

●黒っぽい服をよく着ている←黒い色、暗い場所を好む




はーい、私です。

こんにちは、デザイナーの正代です。

まだまだ日によっては暑さを感じる今日この頃、上記の特徴全てが当てはまる私は毎晩蚊に

悩まされております。

そんな訳で今回はそんな寝苦しい夜を涼しくする納涼話をひとつ。


あるところに変わり者の男がいたそうです。


「もう九月だっていうのにこう暑くっちゃ堪らない。幽霊でも出てくれりゃあ少しは涼しく

感じるもんだ。あんた、どこか出そうなところは知らんかね。」


と、知り合いに聞いてとある山村に出かけます。

数えるほどの世帯数しか無い小さな村でしたが、使われなくなった空き家を貸してもらう事

ができたので、持参した酒とつまみをちびちびとやりながら幽霊が出るのを待ちました。

夜が更けてあたりには得体の知れない生き物の鳴声が響きます。幽霊なんて出なくても山の夜

ならいくらか涼しく過ごせるだろうと期待していましたが、風の無い晩でただ座っているだ

けでもじっとりと汗ばんできます。


「おーい、早く出ないと寝ちまうぞ。」


そんな独り言を言いながらも根気強く待ちますが、いくら待っても何も起こらず、とうとう幽

霊を見ることなく朝を迎えてしまいました。

しばらくすると、空き家を貸してくれた村人が様子を見にやってきます。


「どうです?お目当の幽霊は見れましたか?」


「何言ってんだい。幽霊どころか人魂のひとつも出やしない。諦めて寝ようったって今度は

ブンブンと蚊がうるさくってそれどころじゃなかったよ。やっぱり幽霊なんてもんはいねぇ

んだなぁ。」


と、それを聞いた村人は訝しげな顔をしてこう言います。


「客人、そりゃ妙な話だ。今年の夏は伝染病予防でこのあたりもたっぷりと殺虫剤を撒きましたからねぇ…」


「…この辺りの蚊はみんな死んじまってるんですよ。」








蚊の幽霊がいるかどうか、私は見たことがありませんが、

「幽霊大蚊(ユウレイガガンボ)」こちらは実在するそうです。


とかくその痒みにスポットの当たる蚊ですが、デング熱などの恐ろしい感染症を媒介するも

のでもあり、統計によれば地球上の生物でもっとも多く人間の命を奪っているのが蚊だと言

われております。これからまだ蚊が活発に飛び回る季節、たかが蚊と侮らずにしっかりと

対策をして過ごしたいものです。

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